Z31 History

 

 

1984.2
1984年2月にはS130時代に国産車として初めて採用されて以来、高い人気を誇っていたTバールーフモデルを追加。

Tバールーフモデルが設定されたのは200ZGと300ZXのそれぞれ2シーターと2by2。重量増は2シーターで5.1kgである。

このTバールーフはワンタッチで簡単に脱着可能で,フルオープン感覚に近い開放感のある快適なドライブを楽しむことができる。

Tバールーフモデルはボディ剛性の確保のため,フロントピラー内部にレインフォースを追加した他,ルーフアウターと新設した

ルーフインナーによってボックス構造を形成し,その中にルーフレールを設けてある。


Tバールーフは,フェアレディZに快適なオープン・エア・クルー
ジングを与える。脱着もワンタッチで容易なものとなっているが,
取り外したハッチガラスは備えつけの収納袋に入れてラゲッジ
ルームに格納する事になり,少々手間がかかる。
Tバールーフには厚さ4mmの部分強化ガラスを採用。

ガラス裏面に金プリントメッシュ処理を施し,可視光線透過率は先代の

S130と同様の28%となっているが,ウェザーストリップの形状変更

やフロント,およびリアのフィメール部をハッチガラスのピンを固定する

クローズドタイプとするなどして,水密性や建付調整時の精度などに

ついては先代のS130よりも大きく改善されている。

さらにガラスハッチ部分の面積も先代よりも2シーターで20%、2by2で11%増加したため、より大きな開放感を味わうことができる。

しかも面積は大きくなったにもかかわらず、重量は2シーターで0.4kg、2by2で0.6kg軽くなっており脱着も楽なものとなっている。

通常の装着時の直射日光を防ぐためのハッチシェードは標準装備となっていた。

ウインド・ディフレクターも装備
    Tバールーフをはずすと前端部から小さなプラスチック製のウインド・ディフレクターが出てくる

ようになっており、これによって走行中、60km/hを過ぎたあたりからの車内への風の巻き込み

をカット。ルーフを外しても100km/h巡航は十分可能である。

国産唯一のTバールーフモデル(当時)は先代の時と同様、オープンエアクルージングを楽し

める魅力的なものとして高い人気を博し、以後Z31のラインナップの中心的存在となっていく。

取り外したTバールーフは、日除け用のサンシェードとともに備え付けのビニール製バッグに左右

1セットづつ収納し、ラゲッジルーム中央にバンドで固定するようになっている。

また、このTバールーフ車の追加と同時にボディカラーの設定を市場の要望に答えて、人気の高い

好評シルバーツートン(#267)を200ZGにも設定したほか、レッド(#013)の適用車種を全車種

へと拡大している。